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RFPとは?意味・書き方・メリット・作成手順を徹底解説【RFIとの違いもわかる】

システム開発や業務委託などのプロジェクトを成功させるためには、RFP(Request For Proposal/提案依頼書)の作成が欠かせません。しかし、RFPの意味や必要な要素を正しく理解しないまま進めてしまうと、要望が伝わらず、期待と異なる成果物やトラブルの原因となることも。
本記事では、RFPとは何か、RFP作成の重要ポイントやメリット、RFIとの違い、具体的な手順や注意点まで、初めての方でもわかりやすく解説します。
RFPを正しく活用し、最適なベンダー選定やプロジェクトの円滑な進行につなげたい方はぜひご参考ください。
システム開発や業務委託などのプロジェクトを成功させるためには、RFP(Request For Proposal/提案依頼書)の作成が欠かせません。しかし、RFPの意味や必要な要素を正しく理解しないまま進めてしまうと、要望が伝わらず、期待と異なる成果物やトラブルの原因となることも。
本記事では、RFPとは何か、RFP作成の重要ポイントやメリット、RFIとの違い、具体的な手順や注意点まで、初めての方でもわかりやすく解説します。
RFPを正しく活用し、最適なベンダー選定やプロジェクトの円滑な進行につなげたい方はぜひご参考ください。
RFP(Request For Proposal/提案依頼書)とは
RFP(Request For Proposal/提案依頼書)は、企業や団体が新しいシステム導入やサービス開発、業務委託などのプロジェクトを進める際、外部ベンダーやパートナー企業に対し「具体的な提案・見積」を正式に依頼するための重要な文書です。
RFPには、プロジェクトの目的・背景・実現したい内容・必須要件・予算・納期・評価基準などを明確に記載します。ベンダー各社はこれを受けた企業は自社のサービスや商品が要求に適合するかを判断し、適合すると判断した場合はRFPの内容をもとに最適な提案書を作成・提出します。
RFPは、発注者とベンダーとの認識を揃え、期待値や条件を明確化する最重要ドキュメントであり、プロジェクト成功やトラブル防止のカギとなります。
RFI(Request For Information/情報提供依頼書)との違い
「RFP」と混同されやすい用語にRFI(Request For Information/情報提供依頼書)があります。
RFIは情報収集を目的とする文書で、まだ要件が固まっていない初期段階で「どんな技術やサービスがあるか」「ベンダーの実績や特徴」などを幅広く調査する際に使われます。
一方でRFPは、要件が明確になった後に具体的な提案や見積を依頼するための文書です。
- RFI:情報収集や市場調査の初期フェーズで活用
- RFP:明確な要件に基づき、具体的な提案・見積依頼を行う
RFIで十分な情報収集を行った後にRFPを作成することで、より的確なベンダー選定やプロジェクト推進が実現します。
2:なぜRFPが必要なのか、7つのメリット
RRFP(提案依頼書)を活用することには、まとめると以下のような多くのメリットがあります。
- 要件の明確化:自社のニーズやプロジェクト要件を整理・文書化できる
- 最適なベンダー選定:複数の企業から提案を受け、最良のパートナーを客観的に比較・選定できる
- コスト・納期・品質の最適化:提案内容の条件を比較しやすく、コストパフォーマンスの高い選択が可能
- 選定プロセスの透明性・公平性:評価基準が明確になり、選定理由の説明責任も果たしやすい
- トラブル防止:認識齟齬や「言った・言わない」などのトラブルを未然に防げる
- プロジェクト進行の効率化:スムーズな進行と成果物の品質向上に直結
- 業務プロセスの見直し:自社の現状や課題を客観的に見直す機会になる
FPを作成する主な目的は、自社のニーズに最も適したサービス提供者や製品を選定することです。RFPにより、自社の要求を詳細に明記することで、提案を行う企業が自社のサービスや商品が要求に適合するかどうかを明確に判断することが可能となります。また、RFPを通じて複数の企業から提案を募ることで、最適なパートナー企業を選び出すことが可能になります。
RFPで明示すべき6つの重要事項
RFP(提案依頼書)において、特に明確かつ具体的に記載すべきポイントは以下の通りです。
- プロジェクトの目的・背景(何を達成したいか、どんな課題を解決したいか)
- 予算・コスト上限
- 希望納期・全体スケジュール
- 評価基準・選定ポイント(重視する観点・判断材料)
- 具体的な要件・制約事項(必須条件・遵守ルール・仕様要件など)
- 問い合わせ先・連絡方法
これらは抽象的ではなく、誰が見ても分かるように具体的・定量的に記載することが、成功するRFP作成のポイントです。
プロジェクト成功のために重要な5つの要素
「目的」「要件」「予算」「納期」「評価基準」の重要な5つの要素を網羅し、具体的かつバランスよく記載することが不可欠です。
また、発注側の視点だけでなく、提案側(ベンダー)にも分かりやすい構成・内容を意識することで、質の高い提案が集まり、プロジェクトの成功率が高まります。
このように、RFPには「明示すべき重要事項」を具体的・詳細に記載し、プロジェクトの目的や要件、予算・納期・評価基準を明確化することが、プロジェクトの成功と良質な提案獲得につながります。
重要な5つの要素によって得られる7つのメリット
@ 明確な要件・ニーズの伝達
RFPで自社の要求や期待値を文書化することで、ベンダー各社がその意図を正確に把握し、最適な提案を作成できます。これにより、提案企業は自社のサービスや製品が要求にどの程度適合するかを明確に判断でき、提案内容をより適切に調整することが可能となります。
A 提案内容の比較・選定
複数社の提案を「同じ基準」で比較できるため、コスト・納期・技術力・サポート体制など、重要な選定ポイントに沿って最も自社のニーズに対して最適なベンダーを選べます。
B コストコントロールと予算管理
RFPに予算を明記することで、無理・無駄のないコスト管理が可能となり、費用対効果の高い提案を選択できます。
C 公平・透明な選定プロセス
評価基準を明示することで、選定プロセスの透明性が高まり、社内外への説明責任やガバナンス強化につながります。これにより、信頼性の高いビジネスパートナー選びに役立ちます。
D プロジェクト進行の効率化
要件やプロセスを文書化・標準化することで、調整や手戻りを減らし、スムーズなプロジェクト進行が可能です。
E 認識違い・トラブルの未然防止
RFPを通じて発注側・提案側の合意形成が図られるため、「言った・言わない」のトラブルや成果物のミスマッチを防げます。納期や予算など大事なポイントを明確にしておけば、後々の大きなトラブルを避けやすくなります。
F 自社業務の見直し・改善機会
RFP作成を通して、現状の業務やプロセスを棚卸し・可視化でき、新たな課題や改善点に気づく機会となります。その結果、普段は気付かなかった題点や改善点に気付く問こともあります。
RFPの作成からプロジェクト開始までの7つの手順
実際にRFPを作成し、提案を受け付け契約を締結するまでにはどのような作業が必要かを7つの手順に分けて解説します。
手順@ 目標・要件定義
まず初めに行うことは、プロジェクトの目標と要件の定義を定めることです。何を達成したいのか、どのようなサービスや製品が必要なのかを定義することで、プロジェクトの目的、背景、達成したい成果、必要な機能・条件を明確化します。
手順A RFP文書作成
目標と要件が明確にした次は、定義した要件をもとに、RFP(提案依頼書)を詳細かつ具体的に作成します。定めた目的、背景、プロジェクトの詳細、スケジュール、予算に加え、提案の評価基準、連絡先情報などを含めることでより提案を受けやすくなる傾向にあります。
手順B ベンダー選定・RFP配布
信頼できるベンダーや公開入札プラットフォームを通じてRFPを配布します。これは、メールや専用のプラットフォームのほか、公開入札サイトなどを通じて行うこともあります。信頼できる複数のベンダーがいる場合はメールでの配布がおすすめできますが、適切なベンダーとの接点が少ない場合は、公開入札サイトを利用することで外部からの提案を受け付けやすくなります。
手順C 質問受付・回答
ベンダーからの質問や確認事項に期限付きで回答し、提案精度を高めます。ベンダー側はよりよい提案のためにRFPに記載されていない情報や、意図が伝わりにくい情報に対する質問をおこなう場合があります。事業者側は質問を受け付け、それに対する回答をおこなうことでベンダーは自分たちの提案をより具体的に、そして適切に作成することができます。
手順D 提案書受付・評価
複数ベンダーからの提案書・見積りを受け取り、設定した評価基準で比較・審査します。
手順E ベンダー選定
最適なベンダーを決定し、必要に応じて条件交渉を行います。
手順F 契約締結
最終合意に基づき契約を締結し、プロジェクトを開始します。
※プロジェクトや業種によって手順や書式が異なる場合があるため、自社に適したプロセスを設計しましょう。
RFP作成時の4つの注意点
RFP(提案依頼書)を作成する際には、いくつかの重要なポイントに注意が必要です。
- 目的や課題、要望を具体的・明確に書く
曖昧な表現や抽象的な要件は誤解やトラブルの元。数字や具体例も交えて分かりやすく記載しましょう。 - 複数名・関係部門で内容をチェックする
一人で作成せず、利用部門・現場・IT部門など関係者全員でレビュー。抜け漏れや矛盾を防ぎます。 - 社内調整・現場ヒアリングを丁寧に
実際にサービスを使う現場や業務部門の意見も必ず反映させ、現実的な要件・運用設計にしましょう。 - 要件追加や変更は慎重に
後出し要件や頻繁な仕様変更はプロジェクト遅延やコスト増の原因。RFP段階で要件を固めることが重要です。
RFP作成はプロジェクト成功の土台です。具体的な手順は企業やプロジェクトの特性、規模などにより異なることもあるので、実際にRFPを作成する際は十分な時間と体制を確保し、社内外の合意形成を意識しましょう。
まとめ
RFP(提案依頼書)は、システム開発・業務委託・外部パートナー選定などのプロジェクトで不可欠な文書です。 明確なプロジェクト目標と要件定義、最適なベンダー選定、透明性ある評価プロセスを実現するために、RFPを正しく作成・活用しましょう。
また、具体的かつ詳細なRFP作成とオープンなコミュニケーション、社内外の合意形成が、最適なパートナー選定とプロジェクト成功への近道です。
本記事を参考に、貴社のRFP作成・ベンダー選定・プロジェクト推進をぜひ成功へと導いてください。
