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ECサイトの作り方とは?|構築するための費用や手順・作り方を比較 【Web担当初心者でも簡単】

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更新日:   公開日:

ECサイトを構築しようと思っても、「ASP」「パッケージ」「クラウド」と専門用語が多く、何から手をつければ良いのか迷ってしまいますよね。
しかし、複雑に見えるECサイトの作り方も、大きく分けると実は5つの主要な選択肢に整理できます。
どの方法を選ぶかによって、必要な費用、構築にかかる期間、そして将来できること(拡張性)が大きく変わってきます。ECサイト構築で失敗しないためには、まずこれらの全体像を掴み、それぞれのメリット・デメリットを理解することが最初の重要な一歩です。
まずは、これらの選択肢が具体的にどう違うのか、次の章の比較表で全体像を掴んでいきましょう。

サクッと理解!本記事の要点まとめ

ECサイトを作りたいのですが、どんな方法がありますか?

主に5つの方法があります。手軽に始められる「ASP」、自由に作れる「オープンソース」、高機能な「パッケージ」、柔軟性の高い「クラウドEC」、そしてInstagramなどを活用する「SNS」です。

どの構築方法を選べば良いか迷います。選ぶ時のポイントは?

「コスト」「機能・拡張性」「セキュリティ」「サポート体制」の4つの軸で比較しましょう。自社の予算や将来の事業計画に合った方法を選ぶことが失敗しないコツです。

すでに事業規模が大きく、自社独自の機能やシステム連携が必要な場合はどの方法が良いですか?

自社の要件に合わせて柔軟にカスタマイズできる「パッケージ」がおすすめです。基幹システムとの連携にも強く、大規模なEC事業の複雑な要求に対応できます。

ECサイトを公開するまでの大まかな流れを教えてください。

まず「企画」で目的を決め、「構築方法を選定」します。その後「サイト設計・デザイン」「商品登録」「決済設定」を行い、最後に「テスト」をして問題がなければ「公開」となります。

今あるECサイトをリニューアルする時に、特に気をつけることは何ですか?

「顧客データのスムーズな移行」「検索順位を維持するSEO評価の引き継ぎ」「サイトの使いやすさ(UI/UX)が悪化しないか」の3点に注意しないと、顧客離れや売上減少につながる可能性があります。

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ECサイトの構築方法

ECサイトを構築しようと思っても、「ASP」「パッケージ」「クラウド」と専門用語が多く、何から手をつければ良いのか迷ってしまいますよね。
しかし、複雑に見えるECサイトの作り方も、大きく分けると実は5つの主要な選択肢に整理できます。

1. ASP:既製の店舗を手軽にレンタルする感覚で始められる方法
2. オープンソース:無料の設計図を元に、自分でECサイトを組み立てる方法
3. パッケージ:ECサイトの基本システムを買い取り、自社専用にカスタマイズする方法
4. クラウドEC:常に最新で、拡張性も高いシステムを柔軟に利用する方法
5. SNS:InstagramやFacebookなどを活用し、多くの人が集まる場所で商品を販売する方法

どの方法を選ぶかによって、必要な費用、構築にかかる期間、そして将来できること(拡張性)が大きく変わってきます。ECサイト構築で失敗しないためには、まずこれらの全体像を掴み、それぞれのメリット・デメリットを理解することが最初の重要な一歩です。
まずは、これらの選択肢が具体的にどう違うのか、次の章の比較表で全体像を掴んでいきましょう。

【比較】ECサイト構築方法 比較表|費用・拡張性で選ぶ

まずはECサイトの構築方法として、上記5つのプラットフォーム(土台)を選ぶ必要があります。

サイト年商規模に関してはあくまでも目安になりますので、厳密なきまりはりません。それよりも重要なのは各サービスの機能や各社の特性、そして「初期費用」と「月額費用」「拡張性(カスタマイズ)」を把握して自社に合うサービスを見つける事です。

特に新規でECサイトを構築したいという企業に関しては、社内の予算や月々の運営費用に関わってくるので、「初期費用」と「月額費用」は必ず抑えておかなければいけないポイントです。

拡張性(カスタマイズ)に関しては、もともと備えているECサイトの機能に備えていない、新しい機能を追加する。外部のシステムと自動連携させていく。といったシステム自体に拡張が可能なのか?ということです。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
フルスクラッチ 50億円〜 数千万円〜 数十万円以上 可能 -
パッケージ 1億円〜 500万円〜 10万円〜 可能 ・ecbeing
・コマース21
オープンソース 1億円〜
5億円
0円
(制作費等は除く)
10万円〜 可能 ・EC-CUBE
有料ASP 〜1億円 〜10万円 〜10万円 不可 ・Makeshop
・FutureShop
無料ASP 〜1億円 0円 0円
(手数料は除く)
不可 ・BASE
クラウドEC・SaaS 1億円〜
20億円
300万円〜 10万円〜 可能
(一部制限あり)
・メルカート
・エビスマート
海外クラウドEC・SaaS 1億円〜
20億円
0円〜
(制作費・拡張費等は除く)
10万円〜 可能
(一部制限あり)
・shopify
・SalesForce CommerceCloud
SNS 〜1億円 0円 0円 不可 ・Facebook
・Instagram

【詳細解説】ECサイト構築方法|メリット・デメリット

ASP(無料/有料)

ASP(Application Service Provider)とは、ECサイトに必要なシステムをクラウド上でレンタルできるサービスです。デザインテンプレートや決済機能が予め用意されており、契約後すぐにECサイトを始められます。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
無料ASP 〜1億円 0円 0円(手数料は除く) 不可 ・BASE
有料ASP 〜1億円 〜10万円 〜10万円 不可 ・Makeshop
・FutureShop

▼メリット
低コスト・短納期で始められる:サーバー準備や開発が不要なため、初期費用を数万円程度に抑え、最短即日でECサイトをオープンできます。
専門知識が不要:システムの保守やセキュリティ対策はサービス提供側が行うため、事業者は販売活動に集中できます。
常に最新の機能が使える:法改正への対応や機能追加も自動でアップデートされるため、常に最新の環境で運営できます。

▼デメリット・注意点
カスタマイズの自由度が低い:提供されている機能の範囲内でしかサイトを構築できず、独自のデザインや機能の実装は困難です。
外部システム連携に制限がある:自社の基幹システムやMAツールなどと連携できない場合が多く、事業拡大時に業務効率の課題が生じることがあります。

▼こんな企業におすすめ
• EC運営の経験がなく、まずはスモールスタートしたい個人・小規模事業者
• 期間限定のキャンペーンサイトなど、素早く立ち上げたい場合
• とにかくコストを抑えてネット販売を試してみたい方

オープンソース

オープンソースとは、無償で公開されているソースコード(プログラムの設計図)を使い、自社でECサイトを構築する方法です。国内では『EC-CUBE』が最も有名です。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
オープンソース 1億円〜5億円 0円(制作費等は除く) 10万円〜 可能 ・EC-CUBE

▼メリット
ライセンス費用が無料:ソフトウェア費用がかからないため、開発を内製化できればサーバー代などの実費のみで構築でき、コストを大幅に抑えられます。
自由にカスタマイズできる:ソースコードを直接編集できるため、デザインや機能を完全に自由に設計・実装でき、独自の要件にも対応可能です。

▼デメリット・注意点
高度な専門知識が必須:サイト構築からサーバー管理、トラブル対応まで、すべて自社の責任と技術力で行う必要があります。
セキュリティ対策は自社の責任:プログラムの脆弱性が発見された場合、自社で迅速に対応しなければなりません。対応が遅れると、不正アクセスや情報漏洩のリスクに常に晒されます。

▼こんな企業におすすめ
• 社内にWeb開発に精通したエンジニアがいる企業
• コストを抑えつつ、他にはない独自の機能を持つECサイトを構築したい企業

パッケージ

ECサイトに必要な基本機能が詰まったソフトウェアを購入し、それをベースに自社の要件に合わせてカスタマイズを加えてECサイトを構築する方法です。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
パッケージ 1億円〜 500万円〜 10万円〜 可能 ・ecbeing
・コマース21

▼メリット
柔軟なカスタマイズが可能:ECサイトの基本機能を網羅した上で、自社の業務フローやブランド要件に合わせて機能を追加・改修できます。
外部システムとの連携に強い:企業の基幹システム(販売管理、在庫管理など)との連携を前提に設計されており、大規模なバックオフィス業務にもスムーズに対応できます。
ベンダーによる手厚いサポート:導入支援から運用保守までベンダーのサポートが受けられるため、万が一のシステムトラブル時も安心して事業を継続できます。

▼デメリット・注意点
初期費用が高額になりやすい:ソフトウェアのライセンス購入費やカスタマイズ開発費が必要なため、初期費用は数百万円以上になることが一般的です。
導入までに時間がかかる:要件定義から開発・テストまで行うため、サイト公開までに数ヶ月〜1年程度かかる場合があります。

▼こんな企業におすすめ
• 年商数億円以上の大規模なECサイトを運営する企業
• 基幹システム連携など、業務要件が複雑で独自のシステムが必要な企業
• (自社製品宣伝:例)弊社が提供するecbeingは16年連続シェアNo.1、導入実績1,600サイトを超えるパッケージです。

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クラウドEC(国内/海外)

ASPの手軽さとパッケージの拡張性を両立した、比較的新しいECプラットフォームです。システムはクラウド上で提供され、事業者は常に最新の機能を利用しながら、API連携などを通じて柔軟なカスタマイズも行えるのが特徴です。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
クラウドEC・SaaS 1億円〜20億円 300万円〜 10万円〜 可能(一部制限あり) ・メルカート
・エビスマート
海外クラウドEC・SaaS 1億円〜20億円 0円〜(制作費・拡張費等は除く 10万円〜 可能(一部制限あり) ・shopify
・SalesForce CommerceCloud

▼メリット
システムが陳腐化しない:機能追加やセキュリティ強化が自動でアップデートされるため、システムが時代遅れになりません。
柔軟な機能拡張が可能:APIを介して最新のマーケティングツールや外部サービスと容易に連携でき、市場の変化に迅速に対応できます。
堅牢なセキュリティ:プラットフォームとして最新のセキュリティ対策が常に施されており、自社でインフラを管理するより安全性が高い状態で運営できます。

▼デメリット・注意点
カスタマイズに一部制限がある:パッケージやフルスクラッチほどの完全な自由はなく、プラットフォームが提供するルールやAPIの範囲内での開発となります。
海外製は注意が必要:海外製のクラウドEC(例:Shopify)は、サポートが英語のみであったり、日本の商習慣(代引きなど)に対応しきれていない場合があるため、導入前の確認が必須です。

▼こんな企業におすすめ
• 事業成長に合わせてECサイトを進化させ続けたい、中〜大規模の企業
• 市場の変化にスピーディーに対応し、競争優位性を保ちたい企業
• (自社製品宣伝:例)弊社の『メルカート』は、クラウドECの利点を活かし、コストを抑えつつ事業成長に合わせた拡張が可能です。

関連記事:クラウド型ECプラットフォーム『メルカート』で本格ECサイトを低コストで実現

SNSを活用したEC

厳密にはECサイト構築とは異なりますが、近年無視できない販売チャネルです。InstagramやFacebookのショッピング機能を活用し、SNS上で直接商品を販売します。

構築方法 サイト
年商規模
初期費用 月額費用 拡張性
(カスタマイズ)
製品例
SNS 〜1億円 0円 0円 不可 ・Facebook
・Instagram

▼メリット
無料で始められる:各SNSが提供する機能のため、無料でオンラインショップを開設できます。
集客力が高い:SNSが持つ巨大なユーザー基盤と拡散力を活用し、低コストで商品をアピールできます。普段使っているアプリから離れることなく、シームレスに購入してもらえます。

▼デメリット・注意点
機能が限定的:あくまでSNSの一機能であるため、本格的な顧客管理や詳細なデータ分析は困難です。
プラットフォームに依存する:SNS側の仕様変更やアルゴリズムの変動によって、売上が大きく左右されるリスクがあります。

▼こんな企業におすすめ
• 本格的なECサイトを持つ前のテストマーケティングとして活用したい方
• 自社ECサイトへの集客チャネルの一つとして利用したい企業

詳しくは、Facebookショップとは?国内で提供開始!Facebook上に無料でオンラインショップを開設

【実践】ECサイト構築からオープンまでの全手順

自社に合った構築方法のイメージが固まったら、いよいよ実際の制作フェーズです。ECサイト構築は、思いつきで進めると後で手戻りが多く発生してしまいます。 ここでは、企画から公開までを7つのステップに分け、やるべきことを順番に解説します。この流れに沿って計画的に進めることが、プロジェクト成功の鍵となります。

Step1. 企画・要件定義(目的と機能の明確化)

ECサイト構築は、まず「なぜ作るのか」「何を目指すのか」という事業の根幹を定義することから始まります。ここが曖昧なまま進むと、プロジェクトの方向性がブレてしまいます。

目的の明確化:新規顧客の獲得か、リピート率の向上か、ブランディング強化か。ECサイトで達成したい最も重要な目的を定めます。
ターゲット設定:どのようなお客様に、どのような価値を提供したいのか。年齢、性別、ライフスタイルなどを具体的に描き出します。
売上目標と予算策定:3年後、5年後の売上目標を立て、そこから逆算して、ECサイトの構築と運用にかけられる予算の上限を決定します。
必要な機能の洗い出し:目的達成のために、会員登録、ポイント機能、クーポン機能、レビュー機能など、自社サイトに必要な機能をリストアップします。(RFPの作成)

Step2. 構築方法とベンダーの選定

Step1で定めた企画を基に、具体的な構築方法を選びます。前の章で解説した5つの方法(ASP、オープンソース、パッケージ、クラウドEC、SNS)の中から、自社の予算、目的、将来性などを総合的に判断し、最適な方法を決定します。 パッケージやクラウドECで構築する場合、この段階で開発を依頼するベンダーや制作会社の選定も並行して進めます。複数の会社から提案や見積もりを取り、実績やサポート体制を比較検討しましょう。

Step3. サイト設計・デザイン制作

選定した構築方法とベンダーに基づき、実際のサイト制作に入ります。

サイト設計:サイト全体の構造図(サイトマップ)や、各ページの設計図(ワイヤーフレーム)を作成し、ユーザーが迷わない導線を設計します。
デザイン制作:ブランドコンセプトやターゲット層に合わせて、トップページや商品ページなどのデザインを作成します。

Step4. 商品登録・コンテンツ作成

サイトの「器」が出来上がってきたら、中身となる商品情報やコンテンツを登録していきます。

商品情報の登録:商品名、価格、説明文、スペックなど、必要な情報をシステムに登録します。お客様が商品の魅力を十分に理解できるよう、写真は複数枚用意し、説明文も分かりやすく丁寧に記載しましょう。
コンテンツ作成:ECサイトには商品ページ以外にも、「会社概要」「送料・お支払いについて」「よくある質問(FAQ)」といったページが必要です。お客様が安心して買い物できるよう、必要な情報を漏れなく作成します。

Step5. 決済・配送設定

お客様がスムーズに購入を完了できるよう、決済方法と配送方法を設定します。

決済方法の導入:クレジットカード決済は必須ですが、その他にもコンビニ決済、キャリア決済、後払いなど、ターゲット層のニーズに合わせた多様な決済手段を用意することが「カゴ落ち(購入直前の離脱)」を防ぐ上で非常に重要です。決済代行会社を利用する場合、審査に時間がかかることがあるため、早めに申し込みましょう。
配送方法の設定:送料は全国一律にするのか、地域別にするのか。クール便などのオプションは必要か。配送業者と契約し、ルールを決定します。

Step6. テスト注文と最終確認

ECサイトを公開する前に、不具合がないか徹底的にテストを行います。
• 購入フローの確認:実際に商品をカートに入れ、購入が完了するまでの一連の流れを、PCやスマートフォンなど複数の環境でテストします。決済が正常に行われるか、注文完了メールが正しく届くかなどを必ず確認しましょう。

表示確認:デザイン崩れや文字化けが起きていないか、各ページをチェックします。
最終レビュー:誤字脱字がないか、掲載している情報に誤りがないかなど、関係者全員で最終的な確認を行います。

Step7. 公開・運用開始

全てのテストが完了したら、いよいよECサイトを公開します。しかし、ECサイトは公開がゴールではありません。ここからが本当のスタートです。
公開後は、アクセス解析ツールなどを用いて売上や集客状況を分析し、新たな商品を投入したり、キャンペーンを企画したりと、継続的な改善活動を行っていくことが事業成功の鍵となります。

失敗しないための重要ポイント|システム選定で見るべき4つの軸

ECサイト構築の成否は、自社の事業に合ったシステム(プラットフォーム)を最初に選べるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。 数多くのサービスの中から最適なものを選ぶために、必ず確認すべき4つの重要な軸をご紹介します。これらを総合的に比較検討することで、後悔のないシステム選定が可能になります。

コスト(初期費用と月額費用)

予算を考える際、サイトを作るための「初期費用」だけに目を奪われがちですが、本当に重要なのは公開後の「月額費用(ランニングコスト)」まで含めた総コスト(TCO)です。

初期費用:サイト構築にかかる費用。
月額費用:システム利用料、サーバー代、保守費用など、毎月発生する費用。
その他:決済手数料や、売上に応じて発生する販売手数料など。

特に「月額費用」はサービスによって料金体系が大きく異なります。「売上連動型」のプランの場合、売上が伸びると同時にコストも増大し、利益を圧迫する可能性があります。自社の売上計画と照らし合わせ、長期的な視点でコストシミュレーションを行うことが不可欠です。

ECサイト構築には5つの方法

機能の充実度と拡張性

「今すぐ必要な機能」が揃っていることはもちろんですが、将来の事業成長を見据えた「拡張性」も同じくらい重要です。

機能の充実度:ECサイト運営に必要なフロント機能(商品を販売するための機能)とバックエンド機能(受注や在庫を管理する機能)が標準でどれだけ備わっているかを確認します。
拡張性(カスタマイズ):事業が成長するにつれて、「基幹システムと連携させたい」「独自のキャンペーン機能を追加したい」といった要望が必ず出てきます。その際に、機能追加や外部システムとの連携が柔軟に行えるかどうかは、将来の成長を左右する重要なポイントです。

最初はASPで十分でも、年商が数億円規模になってくると機能不足を感じ、拡張性の高いパッケージやクラウドECへ乗り換えるケースは非常に多くあります。

詳しくは、ECサイト担当者のフロント業務、バックエンド業務を徹底解説

セキュリティ対策の信頼性

ECサイトでは、お客様の大切な個人情報やクレジットカード情報をお預かりします。万が一、情報漏洩事故が発生すれば、数千万円規模の損害賠償やサイト停止だけでなく、企業の信頼を根底から揺るがし、事業継続が困難になることもあります。

システムの脆弱性対策:プラットフォームとして、不正アクセスやサイバー攻撃に対する対策が十分に講じられているか。
決済情報の保護:クレジットカード情報を安全に取り扱う仕組み(非保持化など)に対応しているか。
事業者の実績と信頼性:セキュリティに関する認証(例:Pマーク、ISMS)を取得しているか、過去にセキュリティ事故を起こしていないかなど、システムを提供するベンダー自体の信頼性も確認しましょう。

「100%安全」というセキュリティはありません。だからこそ、どのような対策を具体的に実施しているかを多角的に見極めることが極めて重要です。

詳しくは、ECサイトのセキュリティ対策を外部対策・内部対策の両面から解説!

サポート体制の手厚さ

ECサイトは公開してからが本番です。予期せぬシステムトラブルが発生した際や、売上アップの施策に悩んだ際に、気軽に相談できるパートナーがいるかどうかは、EC事業の成功に大きく影響します。

トラブル時の対応:24時間365日対応してくれるのか、連絡手段は電話かメールか。緊急時に迅速に対応してくれる体制があるかを確認しましょう。
売上アップの支援:システムを提供するだけでなく、集客や販促に関するコンサルティングなど、売上を伸ばすための支援を行ってくれるベンダーもあります。
人的リソース:1人の担当者が何社も抱えている体制では、手厚いサポートは期待できません。サポート専門の部隊や、十分な人的リソースがあるかどうかも重要な判断材料です。

せっかく良いシステムを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。構築時から運用後まで、二人三脚で事業をサポートしてくれるベンダーを選ぶことが理想です。

ECシステムの乗り換え・リニューアルで失敗しないための3つの注意点

顧客データ・会員情報の移行

リニューアルで最も注意すべき点の一つが、既存のお客様に関する情報です。
普段、お客様は利便性のためにブラウザにログインIDとパスワードを記憶させています。しかし、システムが新しくなると、この記憶された情報は無効になり、お客様は再度IDとパスワードを入力してログインし直さなければなりません。
これが思いのほか高いハードルとなり、「パスワードを忘れた」「面倒だからもういいや」と、大切な既存顧客が離脱してしまう原因になります。

【対策】リニューアル公開後、再ログインを促すためのポイントプレゼントキャンペーンを実施したり、パスワード再設定の方法を分かりやすく案内するなど、お客様の手間を補う施策を事前に準備しておきましょう。

SEO評価の引き継ぎ(リダイレクト設定)

これまで時間をかけて検索エンジンで上位表示されていたページも、リニューアルによってURLが変わってしまうと、その評価がリセットされ、検索結果の圏外に飛ばされてしまう危険性があります。そうなると、検索経由でのアクセス数が激減し、売上に深刻なダメージを与えかねません。
このリスクを避けるために、「301リダイレクト」という設定が不可欠です。これは、「古いURLへのアクセスを、新しいURLへ恒久的に転送する」という指示を検索エンジンに伝える設定です。

【対策】リニューアル前には、Googleアナリティクスなどで検索からの流入が多いページを必ず把握しておきましょう。そして、それらの古いURLから新しいURLへ、漏れなく301リダイレクト設定を行うよう、制作会社に依頼することが極めて重要です。

UI/UXの変化による影響

PCとスマートフォンの表示を別々に作っていたサイト(セパレート)から、1つのデザインで両方に対応する「レスポンシブデザイン」に変更するケースは多いです。
レスポンシブ化は多くのメリットがありますが、注意も必要です。特にスマートフォンでの表示において、以前のデザインに比べてボタンが押しにくくなったり、情報が見つけにくくなったりと、意図せずユーザーの使い勝手(UI/UX)が悪化してしまう可能性があります。
その結果、サイトの回遊率や購入率(CVR)が下がってしまうことも考えられます。

【対策】デザインを決める際は、PC表示だけでなく、スマートフォンで実際に操作した際の使いやすさを徹底的にシミュレーションしましょう。特に購入ボタンの配置や大きさ、メニューの操作性などは、売上に直結するため慎重に検討する必要があります。

まとめ

本記事では、ECサイト構築の代表的な5つの方法から、具体的な構築手順、そして失敗しないための重要なポイントまでを網羅的に解説しました。
ECサイト構築で最も大切なのは、「なんとなく」で始めるのではなく、自社の目的と事業規模に合った方法を論理的に選ぶことです。
改めて、システム選定のステップを振り返ってみましょう。

1.まず、「ASP」「オープンソース」「パッケージ」「クラウドEC」「SNS」という5つの選択肢の全体像を理解する。
2.「コスト」「機能・拡張性」「セキュリティ」「サポート体制」という4つの軸で、各サービスを比較検討する。
3.自社のEC事業の現在地と、3年後、5年後の未来像から逆算して、最適なパートナーを見つける。

ECサイトは、作って終わりではありません。むしろ、公開してからが本当のスタートです。事業の成長に合わせて共に歩んでくれる、信頼できるシステムとパートナーを選ぶことが、ECビジネス成功への一番の近道と言えるでしょう。
「自社に合うシステムがどれか分からない」「具体的な費用感や事例が知りたい」 もし、そうお考えでしたら、ぜひ一度私たちにご相談ください。
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ecbeing

この記事の監修者

株式会社ecbeing
塩見 駿介
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